登録支援機関の要件と、業務で記録するべき事項

中小規模の会社やお店で、人手不足が深刻化しています。

そこで、即戦力として一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れる制度が「特定技能」です。

特定技能外国人を受け入れる企業は、外国人支援計画を作成・実施しなければなりません。

ですが、通常の営業を行いながら、支援計画を行える企業は少なく、そもそも外国人支援の実施を適正に行える基準を満たしていない場合もあります。

そんなときに登場するのが、登録支援機関です。

このページでは、登録支援機関の登録申請や要件についてまとめました。

 

登録支援機関の役割についてはこちら→特定技能取得のために知っておくべき登録支援機関の役割とメリット

 

登録支援機関の要件

登録拒否事由に該当していないことが必要です。

登録拒否事由

  1. 関係法律による刑罰を受けたことによる拒否事由
  2. 申請者等の行為能力・役員等の適格性の観点からの拒否事由
  3. 登録を取り消されたことによる拒否事由
  4. 出入国又は労働関係法令に関し不正行為を行ったことによる拒否事由
  5. 暴力団排除の観点からの拒否事由
  6. 行方不明者の発生による拒否事由
  7. 支援責任者及び支援担当者が選任されていないことによる拒否事由
  8. 中長期在留者の適正な受入れ実績がないこと等による拒否事由
  9. 情報提供・相談等の適切な対応体制がないことによる拒否事由
  10. 支援業務実施に係る文書の作成等をしないことによる拒否事由
  11. 支援責任者及び支援担当者と特定技能所属機関等との関係性による拒否事由
  12. 特定技能外国人に支援に要する費用を負担させることによる拒否事由
  13. 支援の委託契約締結に当たって支援に要する費用の額等を明示しないことによる拒否事由

このページでは、8から13をまとめます。

1から7についてはこちら→登録支援機関の登録申請や要件まとめ

 

中長期在留者の適正な受入れ実績がないこと等による拒否事由

登録されるためには、次の事柄に当てはまる必要があります。

  1. 過去2年間に中長期在留者の受入れ又は管理を適正に行った実績がある者
  2. 過去2年間に報酬を得る目的で業として本邦に在留する外国人に関する各種の相談業務に従事した経験を有する者
  3. 選任された支援責任者及び支援担当者が,過去5年間に2年以上中長期在留者の生活相談業務に従事した一定の経験を有する者であること
  4. 1ないし3に該当する者と同程度に支援業務を適正に実施することができる者として出入国在留管理庁長官が認めるもの

中長期在留者とは、以下の者をいいます。

  1. 3カ月以上の在留期間を付与された者
  2. 「短期滞在」の在留資格ではない
  3. 「外交」又は「公用」の在留資格ではない
  4. 1から3までに準じるものとして法務省令で定める人ではない(「特定活動」の在留資格が決定された,亜東関係協会の本邦の事務所若しくは駐日パレスチナ総代表部の職員又はその家族の方ではない)
  5. 特別永住者ではない
  6. 在留資格を有している

中長期在留者の中でも、収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動(就労活動)を行うことができる在留資格に限られます。

就労活動が行える在留資格

教授、芸術、宗教、報道、高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、技能実習、特定技能、特定活動

 

「各種の相談業務に従事した経験」とは、以下の経験を言います。

  • 在留外国人に対する法律、労働又は社会保険に関する相談
  • 官公署に提出する書類の作成や手続に関する相談をいい

相談内容や件数を限定されません。

これは、「報酬を得る目的で業として」行われることが必要であります。

つまり、仕事として有償で行ったことが必要です。

無償で行った相談業務及び業務として行わない、いわゆるボランティア活動としての相談は、経験には含まれません。

 

「生活相談業務」とは、1号特定技能外国人に対して求められる支援のうち,生活に必要な契約に係る支援,生活オリエンテーション,定期的な面談として行う内容に関するものなどをいいます。

相談内容や件数を限定されません。

こちらも、業務として行われたことが必要です。

ただし、職業紹介事業者が、外国人労働者に求人情報を紹介するだけでは「各種の相談業務に従事した経験」には該当しないので、注意が必要です。

 

「これらの者と同程度に支援業務を適正に実施することができる者」とは、次の事項を満たす必要があります。

  • 中長期在留者の適正な受入れ実績等がある機関と同程度に支援業務を適正に実施することができる
  • これまで日本人労働者等を適正かつ適切に雇用してきた実績のある機関であって責任をって適切に支援を行うことが見込まれるもの
  • 労働基準監督署から是正勧告を受けていない

考慮される要素としては

  • 本邦に在留する外国人の雇用管理や生活相談を行った実績
  • 支援を適切に行う能力や体制があるといえるような事業実績
  • 事業の公益性などの諸事情

 

情報提供・相談等の適切な対応体制がないことによる拒否事由

登録支援機関になるためには、情報提供・相談などを適切に対応できる以下のような体制を整えなければなりません。

  • 特定技能外国人が十分に理解できる言語による適切な情報提供体制
  • 担当職員を確保しての特定技能外国人が十分に理解できる言語による適切な相談体制
  • 支援責任者又は支援担当者が特定技能外国人及びその監督をする立場にある者との定期的面談体制

言語は特定技能外国人の母国語に限りませんが、余すことなく理解できる言語である必要があります。

相談体制については、委託などして通訳人を確保できる場合も含まれます。

相談対応は、24時間である必要はありませんが、複数の職員を確保して,特定技能外国人の勤務形態に合わせて,1週間当たり勤務日に3日以上,休日に1日以上対応できることが求められます。

定期的な面談は、3カ月に1回行うことが求められます。

 

支援業務実施に係る文書の作成等をしないことによる拒否事由

支援計画の実施状況に関する書類を作成することが求められます。

作成した書類は、特定技能外国人の雇用契約が終了した後、1年間の保存期間があります。

書類の記載事項は以下の通りです。

① 支援実施体制に関する管理簿

・登録支援機関の氏名又は名称,住所,代表者氏名,法人番号,役員の氏名,役職及び住所

・支援を行う事業所の名称,住所及び連絡先

・職員数(常勤・非常勤職員数の内訳)

・支援実績(毎月における支援人数,行方不明者数)

・支援責任者の身分事項,住所,役職及び経歴(履歴書,就任承諾書)

・支援担当者の身分事項,住所,役職及び経歴(履歴書,就任承諾書)

・対応可能な言語及び同言語による相談担当者に関する事項(委託契約書,通訳人名簿)

② 支援の委託契約に関する管理簿

・受託した支援業務に関する事項(委託契約書)

・支援経費の収支に関する事項(支援委託費を含む。)

③ 支援対象者に関する管理簿

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・当該外国人を雇用する特定技能所属機関の氏名又は名称

・1号特定技能外国人支援計画の内容(支援計画書)

・支援の開始日

・支援の終了日(支援を終了した理由を含む。)

④ 支援の実施に関する管理簿

ⅰ 事前ガイダンスに関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・実施日時及び実施場所

・実施内容(情報提供内容)

・実施方法

・実施担当者(通訳人含む。)の氏名及び役職

ⅱ 出入国時の送迎に関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・出迎え日(上陸日)及び見送り日(出国日)

・実施担当者の氏名及び役職

ⅲ 住居の確保及びその他生活に必要な契約に関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・確保した住居に関する事項(住所,住居の形態(賃貸,社宅等),家賃等)

・支援した契約に関する事項(契約内容,保証人契約内容)

・実施担当者の氏名及び役職

ⅳ 生活オリエンテーションに関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・実施日時及び実施場所

・実施内容(情報提供内容)

・実施方法

・実施担当者(法的保護に関する情報提供の実施者を含む。)の氏名及び役職

ⅴ 関係機関への同行等支援に関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・実施日時及び実施場所

・実施内容

・実施方法

・実施担当者の氏名及び役職

ⅵ 日本語を学習する機会の提供に関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・実施内容

・実施方法

・実施担当者(委託先の講師を含む。)の氏名及び役職

ⅶ 相談・苦情対応に関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・相談日時

・相談内容及び対応内容(面談記録,対応記録)

・実施担当者(通訳人を含む。)の氏名及び役職

ⅷ 日本人との交流促進に関する管理簿

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・実施日時及び実施場所

・実施方法

・実施担当者の氏名及び役職

ⅸ 非自発的離職時における転職支援に関する事項

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・転職相談日,実施時間及び実施場所

・相談内容及び対応内容(面談記録,対応記録)

・転職先候補企業の名称,所在地,連絡先

・実施担当者(通訳人含む。)の氏名及び役職

ⅹ 定期的な面談の実施に関する管理簿

・1号特定技能外国人の氏名,生年月日,国籍・地域,性別及び在留カード番号

・監督者の氏名及び役職

・面談日時

・面談内容(法令違反行為を認知した場合の関係行政機関への通報等を含む。)

・支援責任者及び支援担当者の氏名及び役職

 

支援責任者及び支援担当者と特定技能所属機関等との関係性による拒否事由

支援責任者、支援担当者は次の事項に当てはまらない事が求められます。

支援責任者

  • このページの冒頭の登録拒否事由1から5までに当たらないこと
  • 受入れ機関の役員の配偶者
  • 受入れ機関の役員の2親等内の親族
  • 受入れ機関の役員と社会生活において密接な関係を有する者
  • 過去5年間に受入れ機関の役員又は職員であつた者

支援担当者

  • このページの冒頭の登録拒否事由1から5までに当たらないこと

 

特定技能外国人に支援に要する費用を負担させることによる拒否事由

支援計画には、義務的支援と任意的支援がありますが、義務的支援についての費用を直接・間接的に特定技能外国人に負担させてはなりません。

具体的には、次のものを含みます。

  • 事前ガイダンス、生活オリエンテーション、相談・苦情対応及び定期的な面談の実施に係
    る通訳人の通訳費など
  • 1号特定技能外国人の出入国時の送迎に要する交通費等

 

支援の委託契約締結に当たって支援に要する費用の額等を明示しないことによる拒否事由

受入れ機関から特定技能外国人支援計画の全部委託を受ける場合、支援業務に要する費用の額、その内訳を提示する必要があります。

 

当事務所でも、特定技能の在留資格の手続きにおいて、登録支援機関を探していたところ、HPに料金表を載せていないところが多く、頼みづらい印象があります。

登録支援機関になった際には、HPなどで料金表を載せておくと良いかと思われます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

登録支援機関とは、出入国在留管理庁長官の登録を受け、受入れ機関から全部委託された支援業務を実施する者です。

ちなみに、受入れ機関は登録支援機関に全部委託することによるメリットがあります。

受入れ機関のメリットについてはこちら→特定技能取得のために知っておくべき登録支援機関の役割とメリット

登録機関の要件は、登録拒否事由に該当しない事です。

今回は登録拒否事由の半分をまとめました。

このページの前半についてはこちら→登録支援機関の登録申請や要件まとめ

 

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