飲食料品製造業で特定技能外国人を雇用する方法

中小規模の会社やお店で、人手不足が深刻化しています。

そこで、即戦力として一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れる制度が「特定技能」です。

特定技能外国人を雇うには、様々な条件や基準があります。

そして、各産業分野によって基準が異なります。

このページでは、飲食料品製造業で特定技能を雇うための基準などについてまとめました。

 

飲食店などの外食業で特定技能外国人を雇う方法はこちら→外食業で特定技能を雇う方法

 

対象とする事業所・業務

ひとくちに飲食料品製造業といっても、その中には様々な業種があり、業務があります。

そこで、特定技能外国人を雇える事業所・業務・職種が決められています。

対象事業所

飲食料品製造業で、特定技能外国人を雇用できるのは以下の事業を行っている事業所です。

  1. 食料品製造業
  2. 清涼飲料製造業
  3. 茶・コーヒー製造業(清涼飲料を除く)
  4. 製氷業
  5. 菓子小売業(製造小売)
  6. パン小売業(製造小売)
  7. 豆腐・かまぼこ等加工食品小売業

飲食料品製造業分野には,酒類製造業,塩製造業,医薬品製造業,香料製造業,飲食料品卸売業,飲食料品小売業(上記の5,6及び7を除く)は含まれません。

 

複数の事業を営んでいる場合

複数の分類項目に該当する経済活動が行われている場合は,主要な経済活動によって決定します。

何をもって主要な経済活動とするかは、基本的には売上高によります。

ですが、必ずしも売上高で判断できるわけではありません。

例えば、スーパーマーケットなどが持っている、生鮮品の加工などを行う専用の工場(プロセスセンター)などで、独立した事業所で飲食料品の製造・加工を営む場合は、飲食料品製造業分野の対象となりえます。

スーパーマーケット自体は、売上高でみれば小売りにあたりますが、以上のように専用の工場での従事は飲食料品製造業の対象となることもあります。

 

ですが、小売りであるスーパーマーケット内のバックヤードなどで飲食料品の製造・加工を行うような場合は、主要な経済活動が飲食料品の製造・加工ではないため、対象にはなりません。

注意点

このように、事業所が対象になっているかどうか判断に困るケースがあります。

もしかしたら、他の産業分野に属する場合もあります。

特定技能外国人を雇う際、産業分野ごとに基準や試験がありますので、対象になるかならないかの判断、対象となることを証明するための書類作成などが重要になってきます。

せっかく試験を受けて合格したのに、本当は別の産業分野の試験を受けなければならなかったということがないようにしましょう。

 

対象業務

相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務で、飲食料品製造全般を対象とします。

  • 飲食料品(酒類を除く。)の製造・加工
  • 安全衛生

「飲食料品(酒類を除く。)の製造・加工」とは,原料の処理,加熱,殺菌,成形,乾燥等の一連の生産行為等をいいます。

「安全衛生」とは,使用する機械に係る安全確認,作業者の衛生管理等,業務上の安全衛生及び食品衛生の確保に係る業務をいいます。

 

基本的に以上の業務を行えますが、これらに付随した業務も行えます。

業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連する業務です。

  • 原料の調達・受入れ
  • 製品の納品
  • 清掃
  • 事業所の管理の作業
  • etc…

 

ただし、飲食料品製造業では、飲食料品製造全般の業務に従事する特定技能外国人を受け入れるとしているので、幅広い業務に従事してもらう必要があります。

つまり、付随的業務である製品の納品のみに従事するようなことはできません。

付随的業務はあくまで付随であり、基本業務であっても幅広く従事させることが求められます。

 

特定技能外国人の基準

特定技能外国人になるには、一定の基準を満たしている必要があります。

基準は、産業分野に共通の基準と産業分野独自の基準があります。

産業分野に共通の基準についてはこちら→特定技能1号とは?基本から条件や試験、在留期間などをわかりやすく!

飲食料品製造業においては、以下の試験に合格した者がなれます。

  • 飲食料品製造業技能測定試験
  • 「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」

 

試験免除の対象

以下の職種・作業の技能実習2号を良好に修了した者は、技能試験が免除されます。

職種 作業
缶詰巻締 缶詰巻締
食鳥処理加工業 食鳥処理加工
加熱性水産加工食品製造業 節類製造

加熱乾製品製造

調味加工品製造

くん製品製造

非加熱性水産加工食品製造業 塩蔵品製造

乾製品製造

発酵食品製造

水産練り製品製造 かまぼこ製品製造
牛豚食肉処理加工業 牛豚部分肉製造
ハム・ソーセージ・ベーコン製造 ハム・ソーセージ・ベーコン製造
パン製造 パン製造
そう菜製造業 そう菜加工
農産物漬物製造業 農産物漬物製造

また、上記の職種・作業以外の技能実習2号を良好に修了した者であっても、日本語能力試験が免除されます。

 

飲食料品製造業における特定技能の試験

技能試験

試験実施団体は、一般社団法人外国人食品産業技能評価機構です。

【試験内容】

学科と実技試験併せて80分。

学科試験では、HACCPなどによる一般的衛生管理労働安全衛生知識測定します

実技試験では、

  • 図やイラストなどを用いた状況設定において、正しい行動などを判断する判断試験
  • 所定の計算式を用いて必要となる作業の計画を立案する計画立案試験

などにより業務上必要となる技能水準を測定します。

【試験場所】

国内と国外のどちらでも受けられます。

国外では、執筆時点(2020年3月21日)で以下の国で行われています。

  • インドネシア
  • フィリピン

【試験日程】

試験日程は随時、外国人食品産業技能評価機構のHPで公開されています。

【勉強方法】

試験用のテキストが、一般財団法人食品産業センターにて公開されていますので、こちらを利用して受験します。

【受験資格のある者】

試験実施日当日において年齢17歳以上の外国人

国内試験においては、在留資格を有する者

【受験資格のない者】

国内試験

  • 在留資格を有しない者
  • 法務大臣が告示で定める退去強制令書の円滑な執行に協力する外国政府等以外の国※2
    の者については国内での受験資格は認められません。

 

日本語能力試験

実施機関が二組あります。

試験の日程などについては、以下のリンクをクリックしてください。

日本国際教育支援協会】日本語能力試験

独立行政法人国際交流基金】日本語基礎テスト

 

食品産業特定技能協議会への加入

特定技能外国人を受け入れた日から、4カ月以内に協議会へ加入申請をしなければなりません。

協議会が行う調査,情報の共有その他の活動に対し,必要な協力を行うことになります。

また、農林水産省が行う調査,指導その他の活動に対しても,必要な協力します。

協力しない場合は、基準を満たせなくなるので、特定技能外国人の受け入れが出来なくなります。

 

上陸許可基準

上陸許可基準は、産業分野に共通の基準と各産業分野独自の基準があります。

産業分野に共通の基準についてはこちら→特定技能1号とは?基本から条件や試験、在留期間などをわかりやすく!

飲食料品製造業においては、特定技能外国人は派遣の対象になってはならないとあります。

つまり、労働者として特定技能外国人を派遣することも、派遣された特定技能外国人を雇うことも出来ないということです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

特定技能外国人を雇う際には、通常の雇用契約にプラスして考慮するべき基準があります。

そして、飲食料品製造業ならではの基準として、対象の事業所であるかどうか判断する際、事業所が複数の分類項目に該当する経済活動が行われている場合は、主要な経済活動によって決定することです。

また、特定技能外国人を派遣することも、派遣された者を雇うこともできません。

 

特定技能外国人が働く事業所が、どの産業分野に属するのかによって、基準や試験が異なります。

この産業分野に属することを証明するための書類も作成が必要になります。

また、このほかにも、受入れ機関自体が満たすべき基準や特定技能外国人自身の基準などがあります。

基準の確認、基準を満たす書類作成、証明書類の収集・作成があります。

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