業務用・生産用機械器具などの製造業で特定技能外国人を雇う方法

中小規模の会社やお店で、人手不足が深刻化しています。

そこで、即戦力として一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れる制度が「特定技能」です。

特定技能外国人を雇うには、様々な条件や基準があります。

そして、各産業分野によって基準が異なります。

このページでは、産業機械製造業で特定技能を雇うための基準などについてまとめました。

 

情報通信機械、電子部品などの製造業で特定技能外国人を雇う方法

素形材産業で特定技能外国人を雇う方法

 

対象とする事業所

特定技能外国人を受け入れる事業所が、次のいずれかに掲げるものを行っていることが必要です。

  1. 機械刃物製造業
  2. ボルト・ナット・リベット・小ねじ・木ねじ等製造業
  3. はん用機械器具製造業(工業窯炉製造業、消火器具・消火装置製造業、弁・同附属品製造業は除きます)
  4. 生産用機械器具製造業(鋳造装置製造業、金属用金型・同部分品・附属品製造業、-非金属用金型・同部分品・附属品製造業)
  5. 管理,補助的経済活動を行う事業所(業務用機械器具製造業)
  6. 事務用機械器具製造業
  7. サービス用・娯楽用機械器具製造業
  8. 計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具・理化学機械器具製造業
  9. 光学機械器具・レンズ製造業

5の「管理,補助的経済活動を行う事業所」とは、主として業務用機械器具製造業の事業所を統括する本社などをいいます。

また、他の事業所を支援するような、輸送,清掃,修理・整備,保安等の支援業務を行う事業所も含まれます。

 

直近1年間で上記に掲げるものについて製造品出荷額等が発生していることが求められます。

 

対象とする業務

指導者の指示を理解し,又は,自らの判断により行える以下の作業。

  • 鋳造(溶かした金属を型に流し込み製品を製造する作業)
  • 鍛造(金属を打撃・加圧することで強度を高めたり,目的の形状にする作業)
  • ダイカスト(溶融金属を金型に圧入して高い精度の鋳物を短時間で大量に生産する作業)
  • 機械加工(旋盤,フライス盤,ボール盤等の各種工作機械や切削工具を用いて金属材料等を加工する作業)
  • 金属プレス加工(金型を用いて金属材料にプレス機械で荷重を加えて,曲げ,成形,絞り等を行い成形する作業)
  • 鉄工(鉄鋼材の加工,取付け,組立てを行う作業)
  • 工場板金(各種工業製品に使われる金属薄板の加工・組立てを行う作業)
  • めっき(腐食防止等のため金属等の材料表面に薄い金属を被覆する作業)
  • 仕上げ(手工具や工作機械により部品を加工・調整し,精度を高め,部品の仕上げ及び組立てを行う作業)
  • 機械検査(各種測定機器等を用いて機械部品の検査を行う作業)
  • 機械保全(工場の設備機械の故障や劣化を予防し,機械の正常な運転を維持し保全する作業)
  • 電子機器組立て(電子機器の組立て及びこれに伴う修理を行う作業)
  • 電気機器組立て(電気機器の組立てや,それに伴う電気系やメカニズム系の調整や検査を行う作業)
  • プリント配線板製造(半導体等の電子部品を配列・接続するためのプリント配線板を製造する作業)
  • プラスチック成形(プラスチックへ熱と圧力を加える又は冷却することにより所定の形に成形する作業)
  • 塗装(塗料を用いて被塗装物を塗膜で覆う作業)
  • 溶接(熱又は圧力若しくはその両者を加え部材を接合する作業)
  • 工業包装(工業製品を輸送用に包装する作業)

 

関連業務

上記の業務に従事する日本人が、通常従事することとなる関連する業務についても、特定技能外国人は従事することができます。

具体的には以下の通り。

  • 原材料・部品の調達・搬送作業
  • 各職種の前後工程作業
  • クレーン・フォークリフト等運転作業
  • 清掃・保守管理作業

ただし、清掃や保守管理作業などの関連業務だけ行わせるなどはできません。

あくまで、対象とする業務に付随する形で行うことが出来ますよ、ということです。

 

注意点

事業所が対象となるか?従事してもらう業務が対象となるか?

この判断が重要になってきます。

業務区分に応じて試験も分かれています。

ですので、特定技能外国人として働きたいと思っているの方が受けた試験と、従事してもらいたい業務が合っていることが必要です。

また、特定技能外国人の方に実際に働いてもらう受入れ機関の事業所が、対象となっていない場合は受け入れることが出来ません。

 

事務所が対象になっているかは、日本標準産業分類を参考に照らし合わせが必要になります。

 

特定技能外国人の基準

特定技能外国人になるには、一定の基準を満たしている必要があります。

基準は、産業分野に共通の基準と産業分野独自の基準があります。

産業分野に共通の基準についてはこちら→特定技能1号とは?基本から条件や試験、在留期間などをわかりやすく!

 

産業機械製造業においては、次の試験に合格した者がなれます。

  • 製造分野特定技能1号評価試験
  • 日本語能力試験

 

製造分野特定技能1号評価試験

試験実施機関は、公益社団法人国際人材革新機構です。

学科試験と実技試験があります。

試験は作業区分の「溶接」と「溶接以外」で分かれています。

 

執筆時点(2020年3月25日)において、試験実施機関による情報が不十分で、分かる範囲で記載いたします。

随時公開されていくとは思いますので、公益社団法人国際人材革新機構HPで確認してください。

共通

【言語】

試験実施国の現地語

【受験資格のある者】

試験実施日当日において年齢17歳以上の外国人

国内試験においては、在留資格を有する者

【受験資格のない者】

国内試験

  • 在留資格を有しない者
  • 法務大臣が告示で定める退去強制令書の円滑な執行に協力する外国政府等以外の国※2
    の者については国内での受験資格は認められません。

【試験内容】

学科:材料や安全衛生、作業の方法等、技能の裏付けとなる知識を試験

実技:次のいずれかの方法で実施。

①製作等作業試験方式により、制限時間内に物の製作、組立て、調整等を行わせ、その技能を評価する。

②CBT方式又はペーパーテスト方式により、技能者として体得していなければならない基本的な技能について、原材料、模型、写真等を提示して、判別・判断等を行わせ、その技能を評価する。

溶接以外

【時間】2時間

【試験科目】

鋳造 鋳鉄鋳物鋳造

非鉄金属鋳物鋳造

鍛造 ハンマ型鍛造

プレス型鍛造

ダイカスト ホットチャンバダイカスト

コールドチャンバダイカスト

機械加工 普通旋盤
数値制御旋盤
フライス盤
マシニングセンタ
金属プレス加工 金属プレス
鉄工 構造物鉄工
工場板金 機械板金
めっき 電気めっき
溶融亜鉛めっき
仕上げ 治工具仕上げ
金型仕上げ
機械組立仕上げ
機械検査 機械検査
機械保全 機械系保全
電子機器組立て 電子機器組立て
電気機器組立て 回転電機組立て
変圧器組立て
配電盤・制御盤組立て
開閉制御器具組立て
回転電機 巻線製作
プリント配線板製造 プリント配線板設計
プリント配線板製造
プラスチック成形 圧縮成形
射出成形
インフレーション成形
ブロー成形
塗装 金属塗装
鋼橋塗装
建築塗装
噴霧塗装
工業包装 工業包装

溶接

問題の難易度については、技能実習2号の方が受ける技能検定3級または技能実習評価試験の専門級の問題が参考になります。

溶接技能実習評価試験の学科試験と回答の実例

 

日本語能力試験

実施機関が二組あります。

試験の日程などについては、以下のリンクをクリックしてください。

日本国際教育支援協会】日本語能力試験

独立行政法人国際交流基金】日本語基礎テスト

 

試験免除の対象

上記の試験科目の職種と作業の技能実習2号を良好に修了した方は、実技試験・日本語能力試験が免除されます。

これらの職種・作業以外でも技能実習2号を良好に修了した方は、日本語能力試験が免除されます。

良好に修了したと言えるには、技能実習2号修了時の技能検定3級又はこれに相当する技能実習評価試験(専門級)の実技試験の合格証明書を提出します。

 

受入れ機関の基準

特定技能外国人を雇う受入れ機関についても基準があります。

  • 製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会への加入(特定技能外国人を始めて雇う場合は、雇い入れから4ヶ月以内に加入申請を行います。)
  • 経済産業省又は協議・連絡会の行う一般的な指導,報告の徴収,資料の要求,意見の聴取,現地調査その他業務に対して必要な協力を行うこと。

 

上陸許可基準

上陸許可基準は、産業分野に共通の基準と各産業分野独自の基準があります。

産業分野に共通の基準についてはこちら→特定技能1号とは?基本から条件や試験、在留期間などをわかりやすく!

電気・電子情報関連産業分野においては、特定技能外国人は派遣の対象になってはならないとあります。

つまり、労働者として特定技能外国人を派遣することも、派遣された特定技能外国人を雇うことも出来ないということです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

特定技能外国人を雇う際には、通常の雇用契約にプラスして考慮するべき基準があります。

そして、産業機械製造業ならではのものとして、対象とする業務の種類が多いことでしょうか。

その代わり、必要とする試験や事業所が対象となるかどうかの判断が重要になってきます。

そして、特定技能外国人を派遣することも、派遣された者を雇うこともできません。

 

以上のような産業機械製造業独自の基準以外にも、他の分野と共通の基準があります。

上陸許可基準、受入れ機関自体が満たすべき基準、特定技能外国人自身の基準などがあります。

基準の確認、基準を満たす書類作成、証明書類の収集・作成があります。

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